SharePointリストの発注残を定期的にメールする方法

2022-11-16
技術

SharePoint リストのタスクのうち、未完了の一覧だけを定期的にメール送信する方法をご紹介します。

これは例えば、

  • 受注残を定期的に出荷部門にメールして出荷漏れを防ぐ
  • 発注残を定期的に仕入先にメールして納品を促す
  • 売掛金残高を定期的に顧客にメールして督促する
  • 買掛金残高を定期的に財務部門にメールして支払漏れを防ぐ

などの業務を自動化するときに応用できます。

リスト チェック項目 残高 送信先
タスク 完了 未完了タスク 担当者
受注 出荷済 受注残 出荷部門
発注 入荷済 発注残 仕入先
売上 入金済 売掛金残高 顧客
仕入 支払済 買掛金残高 財務部門

目次

SharePoint リストにチェック項目を追加する

  • テナント名(***.onmicrosoft.com): mytenant
  • 365 グループのメールアドレス: kanri

とすると、https://mytenant.sharepoint.com/sites/kanriにアクセスすると SharePoint が開きます。

ここにリストを作成していきます。

backlog 1

backlog 2

名前は「発注リスト」にします。

backlog 3

列を作成していきます。

backlog 4

backlog 5

backlog 6

backlog 7

納期は発注日の 5 日後にしてみました。

backlog 8

必要な列を追加した後、最後に「はい/いいえ」のチェック項目を追加します。この列にチェックが入っていない発注を発注残として利用します。

backlog 9

発注を 3 件追加してみました。

backlog 10

backlog 11

backlog 12

共有メールボックスを準備

自分のメールアドレスから自動送信してもよいですが、noreplyなどのシステム通知専用メールアドレスを作成しておくと、個人でなく組織としての通知に使えます。

backlog 13

backlog 14

忘れずに自分をメンバーに追加しておきましょう。

backlog 14 2

Power Automate でスケジュール済みクラウドフローを作成する

backlog 15

backlog 16

backlog 17

フィルタークエリに追加した OData__x5165__x8377__x6e08_ ne 1 に注意してください。 この意味は入荷済が「はい」でないものとなります。

フィルタークエリ 意味
OData__x5165__x8377__x6e08_ 「入荷済」を表すエンコード済列名
ne 1 「はい」ではない(Not Equal 1)

backlog 18

OData__x5165__x8377__x6e08_は以下の手順で見付けます。

backlog 19

backlog 20

URL のfield=のところにある文字列にOData_を加えるとできあがります。

backlog 21

取得した発注残データを配列に入れていきます。

backlog 22

backlog 23

backlog 24

配列から HTML テーブルを作成します。

backlog 25

(任意)HTML テーブルにスタイルを適用します。好みで変えていただいて構いません。

<style>
  table {
    border: 1px solid #ccc;
    border-collapse: collapse;
  }
  table td,
  table th {
    border: 1px solid #ccc;
  }
</style>

backlog 26

先程作成した共有メールボックスよりメールを送信します。

backlog 27

今日の日付はformatDateTime(convertFromUtc(utcNow(), 'Tokyo Standard Time'), 'yyyy-MM-dd')で取得できます。

backlog 28

backlog 29

フローのテスト

3 件の発注のうち 1 件は入荷済にしました。よって発注残は 2 件になるはずです。

backlog 30

テストを実行していきます。

backlog 31

backlog 32

backlog 33

正常に発注残の HTML テーブルを含むメールが送信されました。以降、定期的に実行されるはずです。

backlog 34

まとめ

SharePoint リストを利用してタスクや受発注を管理すると、 Power Automate と組み合わせて未完了タスクや受発注残の管理が可能になることが分かりました。

顧客や仕入先を 365 のゲストユーザーに招待して SharePoint を共有すれば、簡易的な企業間取引システムができあがります。

ぜひ SharePoint から DX をはじめてみてください。弊社でも 365 の販売・導入を行っております。御気軽にお問い合わせいただければと思います。

ご相談は無料にて承っております。お気軽にお問い合わせください!